便りがないのは元気なしるし、というのは「便りがないうちは生きてる」ってことで、つまり元気でなくたって便りがない場合もある。人間にはいろいろなタイプのがいて、何か元気がなくなることがあったときに何がしかの便りが出せるタイプとそうでないタイプがいる。わたしもおそらく便りの出せない人間だから、人がそうであっても驚かない。でも自分が何がしかの助けになりたいと思っている人からの便りがなく、わたしが何も知らずにのほほんと暮らしていたその間にその人が弱り果てていることを後から知ったとき、なんとも言えない気持ちになる。そうして少し時間が経ったころ「どうしてあの時なにもいってくれなかったんだい」と問うと、「言ったら迷惑になると思ったから」というような旨のことを返され、さらになんとも言えない気持ちになる。頼って欲しいとかそういうことじゃあなく、ただ単に、決して多くはなくむしろごくごく少ない「自分が好きな人たち」の辛い現状を知れない人間であると、そういうことがむなしく悲しい。
こういうことを考える夜は、もともと得意でない人付き合いを全て絶ってしまいたくなる。寝る。